
制作 :あざらしそふと(公式サイト)
発売日:2025-05-30
ランク:B
「めんどくさい女」は理解できないカオスを持っていてほしい。
※後半ネタバレあり。
攻略順
<実攻略順>
静里 → 若菜 → ハルルカ →うらら → 恋乃香
<推奨攻略順>
好みの順番で大丈夫です。
感想(概要)
〇めんどくさいヒロイン
過去に縛られ自分のキモチを表に出せない「めんどくさい女」…そんな想いを拗らせたヒロインとの恋愛がコンセプト通り描かれていて良かったです。
△描写格差
この物語の核は主人公、うらら、恋乃香の過去なので、そこに絡めない若菜はどうしても二人より描写が弱く感じちゃいました。
△過去作キャラクターの扱い
クリエイター設定の過去作ヒロイン使い方は上手いなと思いましたが、一部サブキャラは少々出しゃばり過ぎていて鼻につきました。
まとめ
うらら、恋乃香は見事に過去を拗らせた「めんどくさい女」になっていてグッドです。特にうららが気に入りましたね。狂気性すら感じる拗らせ方はユニークでよかったです。
ただ若菜の掘り下げはもっとほしかったですね。彼女のトラウマに共感できればワンランク上の作品になった気がするので勿体ないなぁ…という思いがあります。
※以下はネタバレ有感想です。
感想(メインヒロイン)
■波羽 若菜

学生時代からずっと拗らせてるバカデカ重力の二人に比べると、イベントが不足していてヒロインとしてのパワーが弱く残念でした。
過去作品を否定されたのがトラウマっていうのは「理解」できます。でも彼女がどういう “拘り” を持っていたのか、具体的なところが分からないのでイマイチ共感してあげられないんですよ…
願望を言えば過去回想をいれるぐらいの勢いでトラウマとなったシーン描いてほしかったです。
しかし大人しそうな顔してとんだ肉食系ですね彼女。好きだと自覚した瞬間に電光石火で告白し、幼馴染二人をバー送りにした速攻には目を見張るものがありますよ。
やはり恋愛も先手必勝か…
■万願寺 うらら

この女は「めんどくさい女」を通り越して「狂人」の類だと思ってます。ここまでの “逸材” はそうはいませんよ素晴らしい!
子供の頃に助けられた思い出を美化しすぎて “崇拝” の領域に到達しているから、自分ではなく幸寿のしあわせを最優先に考える。
さらにヤバいことに同人の仕事すら、二人をくっつけるためだけに自由に時間が使えるから選んだという徹底ぶり!ここまでくると尊敬すら覚えます…
中々気に入ったキャラですが、それだけにお便所エッチがないのは許せませんね。せっかく「トイレで寝る」とかいう癖があるのに、それを利用しないで「エロに真剣!!」など笑わせてくれます。足りてませんよ「あざらしそふと」さん?
■九 恋乃香

正直なところ私が求めている「めんどくさい女」ではないんですよね恋乃香は。理解可能な時点でこの手の女としては優等生すぎます。
本当は仲直りしたいのに、思い込みが強過ぎてで突き放しちゃう。その繰り返してネガティブループに入るせいで余計に問題が解決できない…確かに不器用な「めんどくさい女」です。
ですが真っ当すぎるんですよ!本音を言えばうららのようにどこかぶっ壊れていてほしい!「もう手遅れなんだな…俺が愛さないと!」って感じがほしいんですよ!!!!
私ごときじゃ理解しきれないカオスを抱えていてほしいの…
でも結ばれた直後に幸寿のことしか考えられなくてにやけちゃう恋乃香はギャップが可愛くてよかったです。なんか上で変なこと言ってますが、それはそれこれはこれなので。
感想(サブヒロイン)
■勘解由小路 静里

シンプルに出番が少ない上にルートもメタネタしか記憶にないので何も言えません。強いていうなら若菜を慰める役割はどのルートでも静里でよかったんじゃないですかね?
■枢木 ハルルカ

素になったときのギャップがヤバい。キュートな地声と小動物ムーブのせいで可愛さが加減算不可能な領域に到達している。つまりメッチャかわいい。
あれ?結局こういうシンプルなギャップ萌えが一番なのでは?
感想(ゲスト)
過去作のヒロインはゲストとしていい塩梅だったと思います。ゲーム作りというシナリオを活かして、彼女たちが登場しても違和感のない構成になっているのはグッドです。
ただ大家さんだけはちょっとっ出しゃばり過ぎですね。面倒な問題を解決してくれるデウス的役割なのはいいんですが、若菜をチームに引き入れる説得にまで出てきたのは良くなかったです。
凄く大事な場面なのに大家さんの功績が一番大きいように感じたので、そこで頑張れなかった主人公の株が下がってしまったんですよね…「ゲスト」という言葉に見合った活躍に抑えてほしかったです。
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