
制作 :Purple software(公式サイト)
発売日:2023-05-26
ランク:A
陰キャなオタクが裏社会を駆け上がるクライムアドベンチャーの2作目。
※後半ネタバレあり。
はじめに
「クリミナルボーダー 1st offence」の続編です。前作のプレイは必須です。
攻略順
ありません1本道です。
感想(概要)
〇先が気になる展開
話の大枠はお店の準備なんですが、そこに絡む裏の利権、主人公とヒロインの成長、サブキャラクターの思惑といった様々な内容が混じっているので読んでいて飽きなかったです。
〇「承」のシナリオ
大きく物語が動いたりはしませんでしたが、世界観の深堀と次作への引きは存分にある、起承転結の「承」らしいシナリオでした。「転」たる次作が今から気になって仕方ないです。
まとめ
1作目の出来は良かったのでハードルは低くなかったのですが、きっちりと納得いく作品に仕上げてきたのは流石かずきふみ先生といったところです。
後戻りのできない裏社会へと踏み込んでいく展開にはダーティな魅力があり、止め時が分からず気がついたら読み切ってました。次回作の3rd offenceは山場だと思いますので期待させてもらいますよ。
※以下はネタバレ有感想です。
感想(ネタバレ有)
■勅使河原 琴子

2千万の負債を負わせた極道の組長の娘。成長という点で主人公と符合するところが多いです。首を絞める方に性癖があることから本質的には制圧する側の人間だと思われる。
イッキも琴子も人を傷つける責任を持てていなかったのですが、お互いに傷つけあい痛みを知り成長するというのはかなり好みの展開でした。タバコのシーンも様になっていて共犯者というフレーズがよく似合う女です。
覚悟を決めた後は吹っ切れたおかげか実に頼もしいです。雨紋会を潰すため、邪悪たる父を引きずり下ろすために、今後彼女がどうような活躍を見せてくれるのか実に楽しみです。
■萬家 ひな

ファミレスでの会話は本作で特にいいなと思ったシーンですね。「被害者ぶるなよ加害者だろ」という私が思っていたことを言語化してくれたのは気持ち良かったですね。
でもフォローのタイミングが完璧すぎてちょっと怖いくらいでした。帽子屋ちゃんが彼女を恐れる気持ちはなんとなく分かります。でもそういう風に思わせるのが彼女の一番の強さでしょうね。
■萬家 辰也

弱った時に真っ先に頼るのが彼な辺りイッキくんの信頼は多分一番高い。だが一緒に地獄行ってやるとまで言ってくれたベストフレンドを信頼するのは至極当然。
達也だけでなくひなも琴子もそうなのですが、信頼してくれるだけの背景がハッキリしてるので、お互いのために体を張るだけの理由と絆があるんですよね。本シリーズのキャラクターが魅力的なのはそういうところにもあると思います。
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