
ブランド:CRYSTALiA(公式サイト)
発売日:2025-10-31
評価ランク:C
読み手と書き手、双方の信頼がミステリーの土台
※後半ネタバレあり
攻略順
<実攻略順>
True → Bad
<推奨攻略順>
Bad → True
感想(概要)
○近未来の世界観
流石はCRYSTALiAさんと言うべきか、いい感じにスタイリッシュな世界観です。固有名詞を聞いていると中二病を疼きますね。この感覚嫌いじゃないですよ。
×性急なシナリオ
前半の展開は急すぎて、置いてけぼりを食らった気分になりました。もう少しキャラクターや事件の舞台の掘り下げなど「承」に当たる部分を充実させてほしかったです。
△ミステリー要素
真相はちゃんと伏線回収もされていてキチンとしていますが、ミステリーとして不誠実に感じてしまった部分があるので個人的にはイマイチでした。サスペンスとして見るならアリかと思います。
×エッチシーン
導入が雑な上にシチュエーションもいまいちで残念でした。というか使う気分になれない場面が多すぎます。
まとめ
後半しっかりと伏線回収をしていて真相は面白いと思います。ただ前半がスピーディ過ぎたため、物語にイマイチ入り込めず、後半もそこまで盛り上がれなかったのは残念でした。
真相解明のインパクトを上げるためにも、キャラクターの人となりを日常パートのようなものがもう少しあっても良かった気がしますね。キャラクターあっての物語なので。
※以下はネタバレ有感想です。
感想(ネタバレ有)
何が合わなかったのか考えたのですが、大本には1回目の夢で抱いた“不信感”がありました。
1回目の夢の役割は以下のものであったと推測できます。
①ループと誤認させること
②他人に影響を与える「固有機能」の示唆
このうち問題なのは②です。「『固有機能』は基本的に自己完結する」と説明しておきながら、いきなり例外を出してくるのは流石にマッチポンプが過ぎます。
ことミステリーにおいては、「読者が推理可能である」という信頼が重要なのですが、作品の土台になる設定にフェイクをまぜて推理不可能にしたのは、非常に信頼を損ねる行為です。少なくとも私は主観の探偵視点を信頼できなくなりました。
後はそのまま、信頼できる視点がなくて物語に入り込むことができず終わってしまった。それが本作が合わなかった原因になります。
まぁ、妙なところで引っかかる奴もいるんだな~ぐらいに思ってもらえれば幸いです。



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