8/12「モザイクの天使 感想」投稿
ランクB

モザイクの天使 感想

ブランド:Frill(公式サイト)
発売日:2026-06-26
評価ランク:B

愛を受け取りあい返しあう
それより幸せな関係はないのかもしれない
※後半ネタバレあり

はじめに

本記事に掲載されている画像の著作権は©Frillに帰属します。

攻略順

<実攻略順>
灯夏1周目 → 葉瑠 → 灯夏2周目

<推奨攻略順>
灯夏 → 葉瑠 → 灯夏2周目(夏灯1周目、葉瑠のGoodエンド後に解放)

  • 好感度調整がシビアなのでこまめなセーブすることを推奨します
  • 最低でも4、12話のセーブはあったほうが良いです
  • 私は難しかったので攻略サイト(誠也の部屋)を頼りました

感想(ネタバレ無)

概要

○社会派なシナリオ
シビアな視点から親子というものを描いていてる社会派な作品でした。とても丁寧で真面目な作風なのもグッドですね。

○独自のテキストウィンドウ
Frillさんの作品は初プレイですが面白いシステムをしていますね。テキストが漫画のフキダシみたいになるんですが、読み口が軽くなって個人的にはかなり好きです。

△エッチシーン
AVをテーマにしているだけシチュが豊富なのは素晴らしいですが、個人的に表情がちょっと綺麗すぎるのは引っかかりました。もう少し崩してくれた方が好みです。

×次の選択肢へのジャンプがない
攻略難易度が高いのはガッツがあっていいですね。ただスキップ期間が長いとそれだけで面倒でモチベーションが下がるので、ジャンプ機能はほしかったです。

まとめ

丁寧な社会派シナリオと2ヒロインとは思えないボリュームは見事の一言です。フルプラと比較しても引けをとらない骨太な作品だったと思います。

メインの灯夏は難しいヒロインでしたが、その分色々考えれて面白かったですね。ただサブの葉瑠の方が分かりやすくて私は好きです。いいですよね片想いを拗らせるのって。

※以下はネタバレ有感想です。





感想(ネタバレ有)

伊吹 灯夏

ここまで納得するのが難しいヒロインも珍しい気がします。その不幸な生い立ちに同情できても、進んで不幸を選ぶ行動が多すぎるせいで、プレイ中は肯定してあげられないのが辛かった。

でもそういう行動をとっちゃう理由は理解できるんですよね。あんな人生を送ってれば自己肯定感0でも仕方ないよな…とは思います。

ただ全エンドを迎えた後だとこういうヒロインもありなのかな?と思えるようにはなりました。その流れを1周目と2周目を振り返りがてら語らせてもらいます。

1周目前半

保育士のアルバイトに応募するところが1周目前半のハイライトだと思ってます。二人の関係がプラスに働いていることが明確に感じられるのがとても良かったです。

直前のランニングで仲を深めた展開が生きているのも丁寧ですよね。終を信頼して勇気をだせたことで保育士の夢に一歩前進できたっていうのも、読んでいて感じが良いなと思ったころです。

そうなんですよね…この時は関係が深まるにつれて信頼が強くなるんだろうな~と思ってたんですよ。ただ、その後の展開は少しアンマッチだったので、それが最後まで響いちゃいましたね。

ちなみに別の意味でのハイライトは “お尻” です。事前準備シーンを2回も入れるのは流石AVをテーマにしてるだけあるなと唸らされましたね。

1周目後半

これが即死選択肢なのヤバイと思うんですよね。え?あの欲しがってるのを察しないとBADエンドなの? 厳しすぎない?ってプレイ中思ってましたよ。

ただ今思うとこの選択肢は灯夏のことを良く表してるのかもしれませんね。自分を押し殺してしまうからより不幸を呼んでしまう…そんな一朝一夕では変えられない性格を。

だからこそ “今” 自己肯定感を育んでいる最中なんでしょうね。子供のころに愛を受けられなかった分を終から受け取って少しずつ育てて、子供のころの遅れを取り戻そうとしている。

一見しっかりして見えるから気づきにくいですが、想像以上に彼女の精神は未熟なんでしょうね。作中何度も言われていたのに全然腹落ちしてなかったなぁ……。

2周目解放分

小野寺についていったのは残念だったと言うしかありません。ここまでやっても相談してくれないのか…そういう感情を覚えずにはいられませんでした。

灯夏の性格と未熟さを考慮すればきっと妥当な行動なんでしょうね。それでも見ていて気持ちが良かったかと問われれば、それはNoなんですよ。

私はね? 灯夏に終を信頼してほしかっただけなんですよ。受けた愛に応えられるところを見せてほしかった。愛に応えられず不幸に堕ちる彼女を見て失望したくなかった…それだけなんです。

だからこそ、その渇きを潤してくれた END:[あの日の向日葵の丘で] は私大好きです。

子供に愛をあげられる親になる END:[ホワイトスリーブス] は確かに綺麗なエンディングですが、灯夏の成長をより感じられるという点でこのエンディングの方が私は好きですね。

終から愛を受け取った灯夏が今度は終に愛をあげられるようになる。逆の関係性になることで灯夏が憧れた対等な関係にもなっているのが、非常にきれいでいいなと思うんですよね。

そして何より…灯夏が終の幸福を想って行動したってのが分かるのが凄く嬉しいです。最後の最後に見せてほしかった成長をしてくれた。それが堪らなく嬉しかったです。

難しいヒロインでしたが色々学びにもなったかなと思いますね。長い目で見ることもヒロインの魅力を理解する上で大事かもしれませんね。

兎束 葉瑠

10年ものの片想いを拗らせている女を嫌いになるわけがないんですよね。年の割に子供っぽい喋り方するの可愛くて良きです。

終への感情が純度100%の恋心なのがありありと伝わってくるのがもうね…最高でしたよ。しかも恋心の背景までしっかりしている。こういうヒロインは好きにならない方が難しいものです。

中でも告白のシーンは特に気持ちが伝わってきてお気に入りですね。

兎束葉瑠は他の何よりも比良木終のことが好き。このシーンからはそういった感情が痛いほど伝わってきます。そんな彼女だからこそ終は折れることができたんでしょうね。

自分自身を肯定することは終でなくても難しいです。でも自分以上に自分見てくれる女性が肯定してくれるのなら信じられるのも頷けます。

結婚は十人十色であることは百も承知ですが、“親になれることを信じられる” ってのは、きっと最上の関係なんだろうなと、この二人を見るとそんなことを思えます。

個人的に葉瑠ルートの灯夏いいなと思うんですよね。なんというか余裕がある分魅力が増しているような気がします。

もしかしたら灯夏に必要だったのは、単純に落ち着ける時間だけだったのかもしれないですね。

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