
ブランド:トトメトリ(公式サイト)
発売日:2026-06-05
評価ランク:A
第二の宝石 沈黙を称えるスファレライト
黙してなお意志は雄弁に語る
※後半ネタバレあり
はじめに
- 「プトリカ 1st.cut」の続編です。前作のプレイは必須です。

- 本記事に掲載されている画像の著作権は©トトメトリ/TOTOMETORIに帰属します。
攻略順
ありません一本道です。
感想(ネタバレ無)
概要
○人間模様の複雑化
1st.cutから登場人物増えたこともあって人間模様がかなり複雑になってました。そのせいか読んでいる途中は全員怪しく見えたものです。こういう展開が読み切れない感じは最高ですね。
○生かすか、殺すかの選択
選択を迫られる物語なのは事前情報で知っていましたが、その演出が非常に良かったですね。こういう選択肢の使い方は私大好きですよ。
○UIの改善
1st.cutではなかったバックログジャンプが実装されていて感涙ものです。後はタイトルに「続きから」スタートできるボタンを用意してくれればもう何も文句はありません。
×発売スパンが長すぎる
良いもの作るのに時間がかかるのは重々承知しています。それでも1st.cutから2md.cutまで1年8ヶ月の空きがあるのは正直きついので、もっと発売スパンを早くしてほしいのが本音です。
まとめ
複雑な人間模様が入り乱れる悲劇舞台構造もすばらしかったですが、売りするだけあって選択を迫られるシーンは見事なものでした。こういう選択肢は私大好物です。
それに終わり方がまた卑怯で続きが気になって仕方ないんですよね。ただ2年近く空くのは本当に辛いので、出来れば3rd.cutはもう少し早めにお願いします。頼みますよトトメトリさん。
※以下はネタバレ有感想です。
感想(ネタバレ有)

個人的に悲劇性は前作以上に感じましたね。無垢な双子の死がトリガーとなり多くの悲劇が発生してしまう…よくもまぁこんな悪趣味な悲劇舞台構造を考えつくものです。(誉めてます)
「人」「使途」「悪魔憑き」そのすべてに悲劇に飲まれた者がいるというのも質の悪いです。そのせいで悲劇の黒幕が誰なのか? 打倒すべき敵はなんなのか? それを最後まで絞り切れませんでした。
ですがそんな混沌こそが 2nd.cut の輝きそのものだと思うんですよね。この不条理な世界を生きる個々の輝きが、スファレライトのように多様な輝きを持つ物語を生み出したと感じています。
なので、本感想はそんな物語を彩った演者たちについて語らせていただきます。
<スファレライト>
宝石言葉:調和、幻惑、安定、屈強
ラガミカ

執着と復讐の人生を歩み、嫉妬に心を奪われながら、そのすべてから解放された嘘が下手な悪女。1st.cutのイルサほど圧倒的ではないですが、やはり2nd.cutの主演は彼女です。
美しいですよねラガミカの最期って。復讐と嫉妬に囚われた彼女が最期に選んだのが、少女のような恋心というのも素敵ですが、それが真心からの意志というのが何より素晴らしいのですよ。

今際の際に、こんなこと想えるのが嘘な筈ありませんよね。そしてそんな見返りを求めない愛が報われる光景を私は美しいと感じずにはいられません。
それにですね、ここは愛が一方通行でないのもいいと思うんですよね。自分の愛で幸福になって人がいたことは、過酷な道を行き続けるレミの “救い” になる日が来ると思うんですよ。
彼女の輝きが路傍の石などではなく、スファレライトにも決して劣らぬものであることはいつか証明される筈です。私はその時を首を長くして待っていますよ。
シキラ

甘い見た目なのに精神がオスなので最初は大分戸惑いました。もっとも感情の源泉を知った今ではしっくり来ていますけどね。やはり何事も “理解” が大切ですね。
レミとラズリエルだけでは分かり難かったのですが、シキラのおかげで宝石人形の特性的なものが見えてきました。どうも彼女達は他の種族に比べて欲求に素直過ぎるみたいですね。
今回はミスリードとレヴィアタンの器が役割でしたが、彼女の “性欲” が今後どういう波紋を呼ぶのか気になりますね。ラズたんの貞操がやばそうですが、湿度がないカラッとした感情なので問題になりにくい気はしていますけどね。
とはいえ “2番目でもいい” という割り切ができるのは正直空恐ろしいですけどね……なるほど、使途が宝石人形を恐れる気持ちもなんとなく分かってきましたよ。
リムネイラ
彼女という悪魔憑きがいたことによりに人間模様の深みが増した気がするんですよね。単純にリムネイラが絡んだ組み合わせに好きなものが多いというのもあるんですけどね。
その中でも特に好きなアンシュとレミとの組み合わせについてここでは語らせてもらいます。なおこの項の感想はエピローグを見る前の感情で書いています。察してください。
アンシュ

いや堪んないですよねアンシュとの組み合わせ。敵対する者どうしなのにお互いの人となりを知って認め合うってのが嫌いなわけないだろ!って感じですよもう。
これですね…特にアンシュ→リムネイラの感情が良いんですよね。滅ぼすべき敵に守るべき人間性を感じて、どうすればいいか分からないその感情あまりに愛おしいすぎる。
今後もこの二人のやりとりからは目が離せない。使途と悪魔憑きの間に芽生えた友情がどういう結果をもたらすのか期待大ですよ。
レミ

実はレヴィアタン戦でレミに弱さを吐露するシーンが2nd.cutで一番好きなんですよね。こういう弱さへの自覚に凄く弱いですよ私。
今までさんざん無力感に晒されてきた彼女が口にするこの言葉には、身を切り割かれるような「嫉み」と「妬み」が宿っていてとても良いです。
それにこの言葉を受けて “覚悟” を決めたレミくんがまた良いんですよね。イルサと聖女さまの二人の死を乗り越えて覚悟を決めた彼の姿には正直痺れましたよ。

そしてなんといってもこの選択肢です! これってどちらを選んでもその後の内容が一切変わらないんですよね。それは即ち我々読み手の “選択” では彼を縛ることができないということを意味します。
「選ぶのは俺自身」という口にしたときのレミくんあまりにカッコよすぎてね…言葉がもうないですよ!! まさかこんな形で “生かす” という決断を見せてくるとは思ってもいませんでした。
……きっとこの先レミくんはこれ以上の地獄と相対するでしょう。それでも彼が死に救いを見出すこと一生ない。その覚悟が十二分に伝わってくる極上の選択肢でした。エクセレントです。
For the Exquisite Attire

確かに私はこれ以上の地獄と相対するだろうとは言いましたよ? でもこれは…いくらなんでも、あんまりじゃないですか? ここまでしなくても…よくないですか、ルクル先生……っ!
本心から死を望んで悪意を振りまいているの質が悪いなんてもんじゃないですよ。乗り越えた聖女さまの本質がまったく違うとは…レミくんにまた別の覚悟が要求されそうですね。
しかし白髪赤目かぁ…これは3rd.cutえげつないことになりそうですね。まったく今から楽しみでしかたありませんよ。
3rd.cutへの願望
アンシュ

2nd.cutのアンシュはあまりに可愛すぎたので碌な目に合わないんだろうなとは思ってましたけど、ちょっと思ってるより酷い目にあっちゃいましたね。
ですが私は信じて出でますよ。この過酷極まりない試練を経て彼女が何かを得ることを。最後に彼女が福楽を得ることを私は信じ続けます。
というか私プトリカで一番アンシュが好きなので何とかしてくださいルクル先生。(でも<化物>になっちゃうアンシュもそれはそれで楽しみ)
ラズリエル

今回は精々嫉妬を利用される程度だったので事なきを得ましたが、今にも爆発しそうな彼女の愛にはプレイ中戦々恐々でしたよ。
「いつかあなたは、燃えるような恋をする」
「あなたの愛情が報われなければ、世界は平和に包まれる」
彼女の愛の成就が悲劇であることは着々と積み上げられています。それでもその感情が爆ぜた瞬間を見たいという欲求は抑えられませんね。きっとその瞬間には「美」そのものがあるのでしょうから。
まぁでもそれは次でなくていいですが、きっとまた恋心が熟成される様は見せてくれると思うので、それは楽しみにしたいですね。
セアドラク

倫理観は確かにあれですけど、少し先をいっているだけで医療にはとても真摯に見えるんですよね。そういう意味で胸の内で何を持っているのか気になる男です。
抱えている謎も結構ありますからね。もう一つのスファレライトを持っていたこともそうですが、彼が信奉する神がどんな形なのかがやはり気になるところです。
後、多分レミは最低一回はぶっ壊れそうになると思うので、同じ目線で話せる彼の存在はきっと重要になる気がするんですよね。そういう意味でも活躍を期待したい男です。


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